スタグナントスラブ:
マントルダイナミクスの新展開
領域略称名:地球深部スラブ
領域番号:435
設定機関:平成16年度~平成20年度
領域代表者:深尾 良夫
所属機関:独立行政法人・海洋研究開発機構
 本領域は、「スタグナントスラブ」の概念をキーワードに、地球物理観測、超高圧地球科学、計算機科学の先端グループが結集し、5年間でマントルダイナミクス研究に新展開をもたらすことを目的に設定された。具体的には、(1)極東ロシア域とフィリピン海域において長期アレー地震・電磁気観測を実施して、カムチャッカから日本を経てマリアナに至る世界最大の沈み込み帯に沿ってスタグナントスラブの全貌をイメージングする。(2)沈み込むスラブが滞留したり滞留の後に崩落するメカニズムをマントル物質に関する高温高圧実験により明らかにする。(3)世界最速コンピューター(地球シミュレータ)による対流モデリングを行う。これらの結果を合わせて、スタグナントスラブの滞留と崩落のメカニズムを明らかにし、スラブの滞留と崩落がプレート運動史ひいては地球史に及ぼす影響の解明を目指す。
この目的を達成するために、以下の4つの研究項目A01~A04について「計画研究」により重点的に研究を推進するとともに、研究項目A01・A02・A03に関連する一人または少数の研究者による2年間の研究を公募する。研究項目A01およびA02では、各計画研究が実施する観測や既存の観測網から得られるデータの解析に独自の発想で取り組む研究を、年度あたりの申請額150万円程度を上限として計8件程度を採択する予定である。研究項目A03については、高圧科学の分野で計画研究と連携し領域全体への貢献が期待できる研究を、年度あたりの申請額200万円程度を上限として3件程度を目安とする。
(研究項目)
地震学的イメージング
海底観測によるイメージング
物質科学的モデリング
計算機モデリング

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