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平成10年度の研究成果

「GPS国際シンポジウム〜地球科学への応用〜」のご案内

加藤照之(東京大学地震研究所)
 GPS(Global Positioning System;全地球測位システム)の地球科学への応用は、最近飛躍的に進展しつつあり、地球科学に大きな発展をもたらす革命的な計測手段として認識されつつあります。 グローバルなプレート運動に関する新しい発見の集積はもとより、ことに国土地理院の全国1000点からなる基盤観測網や、大気の影響を気象学・天気予報に生かそうとする「GPS気象学」プロジェクトが欧米から注目されています。 この「海半球ネットワーク」プロジェクトにおいても、西太平洋からアジアの地域にかけてGPS観測網を展開し、これを用いて地球内部の物理過程を明らかにするという大規模な観測研究プロジェクトが実施されています. さらに、工業的応用をめざしたリアルタイムの移動体測位(いわゆるRTK-GPS)の技術も格段に進み、この方式の地球科学への応用開発も徐々に進みつつあります。 このようなGPS研究の最近の発展をふまえ、「海半球ネットワーク」プロジェクト研究グループをはじめとする多くの研究者団体が主催者となり、我々は標記の国際シンポジウムを企画いたしました。 関係の皆様のご理解とご支援並びに会議への多数の参加をお願いいたします。
会議の名称:
(和文)GPS国際シンポジウム〜地球科学への応用〜
(英文)The International Symposium on GPS - Application to Earth Sciences and Interaction  with Other Space Geodetic Techniques -
(略称)GPS99 in Tsukuba

開催期間:1999年10月18日(月)〜 22日(金)
開催場所:茨城県つくば市 つくば国際会議場
主催団体:
国際測地学協会第VIII常置委員会(宇宙技術測地利用国際委員会)、国際測地学協会国際GPS事業、日本学術会議測地学研究連絡委員会、日本測地学会、日本地震学会、 日本火山学会、日本気象学会、海洋調査技術学会、「海半球ネットワーク」研究グループ、「GPS気象学」研究グループ、「全地球ダイナミクス」研究グループ

後援:文部省、建設省国土地理院、気象庁、海上保安 庁、茨城県
協力団体:国際観光振興会

主たる討議課題:
1 西太平洋の国際観測網を用いたプレート相対運動、プレート境界における変形と収束過程の解明
2 南太平洋の国際観測網を用いたスーパープリュームと地球深部過程のメカニズムの解明
3 国土地理院観測網を用いた日本列島の地殻活動監視と予測への応用
4 水蒸気の時空間変化の解明に基づく気象学・気象予報への応用研究
5 VLBIやSLRなど他の宇宙技術との連携による新たな地球計測網の構築
6 宇宙計測技術と既存の地球計測技術との統合と基準座標系の高精度化
7 国際GPS事業(IGS)による世界観測網を利用した各種の基礎研究
8 下部マントル・コアに起因する地球回転変動など、地球回転研究への応用
9 稠密アレイ観測による地震・火山噴火のメカニズムとその発生機構の解明
10 地震時変動やスローアースクェークを含む地震学研究への応用と数値シミュレーション
11 重力・SAR(合成開口レーダ)との組み合わせによる総合的地殻変動研究への応用
12 キネマティックGPSの地球科学への応用(海底地殻変動、GPS地震計、GPS津波計など)
13 アジア地域における国際的共同研究の推進と日本の貢献

会議用ホームページURL:
http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/geod-soc/gpssymp/

 会議に参加したい方、会議に関する資料をご希望の方はホームページをご覧下さるか、氏名、連絡先住所、機関、電話、Fax、e-mail等を下記までお知らせ下さい。

〒113-0032 東京都文京区弥生1-1-1
東京大学地震研究所内
「GPS国際シンポジウム」事務局 加藤照之
電話:03-5802-8644 Fax: 03-5689-7234
E-mail:GPS99@eri.u-tokyo.ac.jp