★浅利　晴紀 （M1）

地磁気は時間とともに変動していますが、2年程度の間にその変化率の傾向が 大きく変わってしまう現象(jerk)が知られています。この現象に関連して、 地球の電磁気的な内部構造をさぐる新しい手がかりをつかむべく、まずは ウェーブレットによる解析を行う予定です。

地震の発生に伴う電磁気現象について、地殻を構成する岩石に圧電性を仮定して その挙動と物理的性質を示そうとしています。「海半球」のconceptと関係ない のですが、指導教官の所属によりここにいます。

入学した当初は、地殻内流体が地震発生や地殻変動にどのように影響するのか について興味を持っていました。ところが最近になって、指導教官の魅力的な 話に誘われて、グローバル地震学にも興味を持ち始めました。まだまだ先は 見えませんが、これから始まる研究に胸を踊らせている今日このごろです。

地震観測の高精度化の一方法としてレーザー干渉計の応用を扱っています。また、 地震予知情報センター・地震地殻変動観測センターと共同で地震情報のインター ネット上での 公開を行っています。

海半球観測研究センターでは、退役した通信用メタリック海底ケーブルを借り受け、 長基線の電位差観測を行っています。私は、磁場データとその電位差データを用いて 太平洋下の電気伝導度構造を調べ、海洋下のダイナミクスを探ろうとしています。

去年の8月から今年の6月にかけて、福徳岡の場の付近に海底火山活動が群発的に 観測されていた。今研究は、三陸沖と房総沖に設定している海底地震計のT-phase 記録を使って、海底火山活動を朗かにすることを目的としている。

地球内部のより鮮明なグローバルな速度構造を、トモグラフィーによって求める ことを試みています。今は、世界中の地震波形を見て走時を測定しています。今後、 それらのデータから何が見えてくるか本当に楽しみです。

最近大気が地表を叩いているため，固体地球が揺れ続けている事（常時自由振動） が分かってきました．研究内容は本当に大気が励起源であるかを検証する事です。 また地震帯域での固体地球と大気の共鳴現象や海洋とのかかわりにも興味があります。

地球熱学の観測を行っています。おもに海洋での観測が中心です。海洋観測に いくと海の広さと地球の神秘さを改めて感じることができます。観測の方法は 槍の先に温度センサーをとりつけそれを海底につきさすことにより海洋の 熱流量を求めます。観測、解析、モデル計算、観測装置の開発などいろいろな ことにチャレンジし、地球熱学を武器に地球をより深く理解してみたいと思い ます。

油壷での地震波速度その場測定を行なっています（詳しくは地殻物理学の項参照）。 昔は泥臭いことは嫌いだったのですが改心しました。データを眺める喜びがちょっと わかってきたような気がするこの頃です（←でもまだまだ修行中）。

阿蘇火山の長周期微動をねたに火山直下のダイナミクスの考察をしています （詳しく は別ページを見て下さい）。現象を見るにしても 観測をするにしても 火山って面白いですよ。面白い現象がともかく好きなので、いろいろなことに 顔をつっこめればと思っています。

上部マントルの電気伝導度構造の推定からセミグローバルスケールでの地球内部の ダイナミクスの解明を目指しています。研究はフィールドデータ解析と 有限要素法による３次元電気伝導度構造シミュレーションコード開発が 大きな柱です。データ解析では，中国長春での電話線を用いた地電位差データの 解析を行っており，近々ロシア極東地域まで観測領域が広まる予定です。 有限要素法のコードは2000年中に陽の目を見る筈…．

スイカを叩いて、熟れぐあいを確かめるのと同じ理屈で、広帯域地震波形記録を 使って、地球の内部構造を調べています。最近は、マントル遷移層の速度 不連続面での速度や密度の変化量を地震学的に見積って、高圧実験の結果を 参考にしながら、地球内部の鉱物組成や、その地域性について考えています。 現在のマントルの姿を知ることをきっかけに、地球の進化について考えたい、 と思っています。

マントル対流を見たい、というのがきっかけで表面波のポーラリゼーション 異常を調べるようになった。流れから生じる不均質や異方性でポーラリゼーション 異常は起きる。でも、逆に観測される異常から不均質や異方性を論じるのは 結構難しい…。